第 9 節
施設の上部利用
1 現状と課題
当局が所有する用地面積は548万m2におよび、そのうち区部では423万m2、多摩地域の流域下水道では約125万m2におよんでおり、処理場、ポンプ所など多くの施設が建設されている。これらの施設や敷地を様々な形で地域住民の利用に供している。処理場では、水処理施設等を覆蓋し、上部を公園、グラウンド等として開放しており、震災時には避難場所にもなっている。(図表3-15、4-4)
また、後楽ポンプ所においては、民間と土地賃貸借契約を結び、上部にオフィスビルを合築し、都心部における下水道施設の上部空間の有効活用と事業経営への貢献を図っている。
下水道の整備に伴い、施設を有効利用していく上での課題として、周辺の地域特性との整合が挙げられる。すなわち、都や区市等のまちづくり計画、周辺環境、周辺開発動向等の地域特性と整合を図るとともに、地域住民の要望にも配慮する必要がある。
2 今後の展開
(1) お客さまサービスの向上のために
お客さまから親しまれる公園として、処理場などの上部に「身近な生き物の生息空間」を整備していく。
また、ヒートアイランド対策のひとつとして、施設の屋上などに芝や低木による緑化を実施し、良好な都市環境の実現に貢献していく。
(2) 事業の効率化のために
公有地のより一層の有効利用の促進を目的として昭和63年4月に地方自治法施行令が改正され、行政財産である土地の貸付先が拡大された。さらに、平成元年12月に地方公営企業法施行令が改正され、地方公営企業においては、収益を確保する場合に限り、土地を民間企業に貸付けることが可能となった。これらの改正の主旨を踏まえ、東京のまちづくりに積極的な役割を果たすべく、住宅や区の施設との合築を推進するなど、処理場、ポンプ所等の上部空間を幅広く、有効に活用していく予定である。