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第13回 鉄蓋大好き!

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資料として存在するマンホール蓋

傭兵鉄子 Tetsuko Yohei

マンホールの蓋が好きな人のことを示す言葉は人それぞれで、マンホーラー、鉄蓋(鑑賞)愛好家、鉄蓋ファン、探蓋師(たんがいし)、蓋趣味人、マンホロジストなど数多くあるようです。呼び名が混在する中、2013 年 2 月放送の NHK「お元気ですか日本列島」では、 ”マンホリスト” と紹介されました。それを見たある方が「鉄蓋が好きな自分自身を何と呼んでいるか」Twitter でアンケートを取ったところ、“ マンホーラー ”が 1 位となる結果に。それ以前も、私の周りでは自発的にマンホーラーと呼んでいる人が多い印象でしたが、昨年 1 月に開催されたマンホールサミット(※)でその名称が大々的に使われたことも手伝って、現在は対外的にも “ マンホーラー ” が定着してきているようです。
そんなマンホーラーの興味の対象はいろいろ。各市町村の特色がデザインされたデザイン蓋、明治大正から戦前にかけて敷設された骨董蓋、絵柄ではなく地紋(模様)のみの地味蓋(汎用蓋)など、マンホールの蓋そのものの魅力のほか、その下の管路や土木技術、インフラの歴史に興味を持つ人もいます。最近では、各自治体の窓口で配布されているマンホールカード(マンホール蓋の写真とその蓋の解説が印刷されたカード)も注目されています。
蓋の更新(交換)時期を迎えた自治体では、新たなデザイン蓋を採用するところもあるようです。カード人気と共に地域活性の一助となっているデザイン蓋ですが、その中には ” 展示蓋 ” という物もあります。本来の用途とは異なり、製作されてから一度も路上で使われることなく展示された『見られるために作られた蓋』で、下水道事業の広報資料として各自治体の下水道関連施設やイベントなどで使われています。採用されているのはカラーのデザイン蓋が多く、その豊富なデザインと色合いは見ているだけでワクワクします。
また、資料館の外壁や床に埋められていたり、テーブルの天板や料理用の鉄板に使われたりと、ユニークな展示方法で目を引く蓋もあります。メーカーや自治体ごとに展示台も工夫されているので、マンホールカード入手時に展示蓋を見かけたら、展示方法にも注目してみると新たな発見がありそうですね。
そのほか、デザイン蓋以外にも、下水道の歴史を今に残す貴重な資料として、古いマンホール蓋が展示保存されている所もあります。通常は役目を終え撤去された後、鉄くずとしてリサイクルされてしまうマンホール蓋が、価値を見出され保存されている奇跡。安全面から、撤去更新される運命は免れませんが、今後もこのように保存される蓋が増えることを期待しています。

※GKP(下水道広報プラットフォーム)主催のマンホーラー向けのイベント。GKP は産学官の垣根を超えた下水道界の広報活動を展開している組織。事務局は公益社団法人日本下水道協会内

「下水道展 '17 東京」の東京都のデザイン蓋

「下水道展 '17 東京」の東京都下水道局ブースに展示されていた、東京都のデザイン蓋。このカラー 蓋は展示用で、路上には存在しない。

旧三河島汚水処分場喞筒場施設の展示蓋

旧三河島汚水処分場喞筒場施設(三河島水再生センター内)の展示蓋。
現行の蓋と共に、下水道の文化的資料として骨菫蓋が展示保存されている。

東京都荒川区八幡児童遊園の展示蓋

東京都荒川区八幡児童遊園の展示蓋。1923 ~ 32年に東京府北豊島郡に存在した旧尾久町で、実際に使用していた蓋が展示保存されている。

傭兵鉄子(ようへい・てつこ)

マンホール蓋&腐食金属愛好家。愛好家主催のイベント『マンホールナイト』実行委員。学生時代「自分の街をプロデュースする」という課題がきっかけで市町村毎に違う絵柄の鉄蓋に気付き、以来その魅力にハマる。アニメに登場する蓋も研究観察対象。

表紙

地面を掘らないで下水道工事?

特集 浸水対策強化月間

第5回 下水道れきし旅~古代から現代へ~

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